土地に古くから息づく「よきもの」と、現代の感性から生まれた「いいもの」。
UDS HOTELSが大切にしてきた、まちの歴史や文化を紐解きながらを歩いてみる、すると、まちの新しい表情が見えてくるかもしれません。
金沢のまちなかにあるホテル「SOKI KANAZAWA」を中心に、加賀の華やかな歴史を感じるエリア、まちの中で見つける豊かな自然のエリアなど。まちが紡いできた時間の間を歩き、新たな土地の魅力を探しに出かけましょう。

まちなかを編み目のように流れる用水や、モダンな建築や、歴史を感じる伝統家が残る場所など、土地が刻んできた歴史を身近に感じることができるまち・金沢。
今回旅を共にするのは、植物療法士で占星術師、ローショコラティエでもある後閑麻里奈さんです。植物療法士・ローショコラティエとしてカカオやハーブなど自然の恵と力を取り入れたイベントを主宰したり、自然に溶け込むような柔らかな音楽を届けるアンビエントをメインにDJとしても活動する後閑さん。自然のリズムに耳を澄ませ、その心地よい音や植物の力を身近に感じながら過ごす後閑さんの目に、金沢のまちはどのように映るのでしょうか。誇り高き伝統と新しい文化の融合。表情豊かなこのまちを、正反対の視点から見つめ、SOKI KANAZAWAを起点に金沢の時間をめぐる旅をしてもらいました。
Day 1.
自然








五感で静けさを味わう、加賀藩の歴史息づく庭園
─ 玉泉院丸庭園・玉泉庵(金沢城公園)
金沢に到着して真っ直ぐに向かったのは、歴史の風格を感じる金沢城公園内にある庭園「玉泉院丸庭園」。加賀藩3代藩主・前田利常の作庭から廃藩まで、歴代の藩主の心を癒してきた庭園です。
明治期に廃絶されてしまいましたが、史料をもとに平成の時代に再び開園し、現代でも安らぎの場所として愛されています。
茶室「玉泉庵」では、目の前に広がる庭をパノラマで眺めながら、淹れたてのお茶で一服。抹茶の深く青い香りに包まれながら、自然が奏でる音にそっと耳を澄ませます。数時間前まで、違う都市にいたことを忘れるような穏やかな空気に、心も身体も自然と解され、これからはじまる旅のスイッチがゆるやかにオンになります。
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玉泉院丸庭園・玉泉庵(金沢城公園)
石川県金沢市丸の内1-1(金沢城公園内)

東京と山梨の2拠点で活動している後閑さん。日頃から自然とは近い距離に身を置くことで、自身のバランスを心地よい状態で保っているといいます。日本のみならず世界中へ足を運び、目で見てモノに触れるフィールドワークが、活動の根源となっている後閑さん。移動が多い彼女にとって、お守りになっているのが植物療法の知恵だといいます。
自然の営みを感じる場所で心身をほぐした彼女が次に向かうのは、金沢に来たら訪れてみたかったという、身体の声に耳を傾ける場所です。







旅の途中に立ち止まり、ハーブの力で心身を整えるひととき
─ PHYTO soixante-deux
にぎやかな香林坊の裏通りに佇む「PHYTO soixante-deux」。
「昨日、山で採集してきたんです」と、オーナーで植物療法士の林雅子さんが差し出してくれたのは、黒文字の小枝。その爽やかな香りに、思わずうっとりとした表情を浮かべた後閑さん。
植物の力で心身を整える「植物療法(フィトテラピー)」のある生活を提案するこの場所で、悩みに合ったハーブティーを調合してもらう「ティザンヌ」を体験。無農薬栽培のハーブが混ざり合うたび、豊かな香りが広がります。リズムが変わりやすい旅先だからこそ、自分の体の声に耳を傾け、自然の力で整えて過ごす。心身を内側から癒すひとときとなりました。
カルチャー







半世紀のまちの歴史と、音楽が交差する喫茶店
─もっきりや
1971年のオープン以来、半世紀以上にわたりこのまちに、ジャズの音を届けてきた喫茶兼ライブハウスの「もっきりや」。
ログハウスのような店内には、1500枚以上のジャズレコードが棚に並び、壁には著名なアーティストのポスターや写真がびっしり。自身もDJとして活動する後閑さんも、興味深く店内を見渡します。
カウンター越しに常連さんとご機嫌に語らう店主の平賀正樹さん。
「50年も店が続けられたのは、やっぱり人との出会いが楽しいからだね」と笑顔で語ります。アマチュアからビッグアーティストまで、ここには毎晩、生の音と人が集まってきます。金沢に音楽の情熱を灯し続けてきたこの店には、誰もが音楽を身近に感じられる心地よさがありました。
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もっきりや
石川県金沢市柿木畠3−6
https://mokkiriya.com/







日常の愛おしさに気づかせてくれる器と道具の店
─ shio
ひがし茶屋町からほど近い観音町の住宅街にある器と道具の店「shio」。
店主の大野詩桜さんがこの店を開いたきっかけは、2024年の能登半島地震でした。震災後、珠洲市を訪ねた際「当たり前の日常」の尊さに改めて気がついたという大野さん。その足で訪れた金沢のまちの美しさや空気に惚れ込み移住を決意。2025年に店をオープンしました。
移住のきっかけとなった金沢の作家による器をはじめ、アジア、ヨーロッパ、アフリカなど、各地の手仕事を感じる用の美が光る道具と器が並びます。
ご近所さんがふらりと店の縁側で休憩して行ったり、遠方から観光客が訪ねてきたり。金沢の日常が交差している様子からも、日々の愛おしさを思い出させてくれる場所です。






SOKI KANAZAWA
この旅で滞在したのは、金沢の中心部近江町市場の目の前に位置する「SOKI KANAZAWA」です。賑やかなまちの表情も楽しみながら、木や土、石など自然の温かさに触れ、旅の疲れを癒やす大浴場を備えるなど、心も身体も満たされる「無為自然」な滞在をすることができます。
チェックイン後、お気に入りの旅アイテムを使って、アロママッサージを始めた後閑さん。ロビーで集めた、スタッフのおすすめのB面の金沢を紹介する「まち案内カード」を見ながら、明日の計画を立てます。
肌触りの良い作務衣を湯かごに入れて、向かうのは、1日の疲れを癒してくれる大浴場。向かう途中で出会ったのは「能登ヒバのサシェ作り」。枕元に置いておけば、やさしく香るヒバの香りに包まれて、癒しの一夜を過ごすことができます。
ゆっくりと身体を整えたら、明日もまた金沢のまちへと出発です。
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石川県金沢市袋町2-1
https://www.uds-hotels.com/soki/kanazawa/
https://www.instagram.com/soki_kanazawa/
Day 2.
食事







香気に包まれ、五感で味わう加賀焙じ茶の世界
─一笑
ひがし茶屋街のメインストリートにひっそりと佇む「一笑」は、五感を研ぎ澄まして一煎を味わう、焙じ茶専門店。加賀棒茶を含む3種類の3焙じ茶の香りを体験し、お気に入りの1種類を茶菓子とともにいただきます。
「お茶が伝える日本独特のおもてなしや癒やしの文化は美しい。イベントで海外の方にお茶をお出しする機会も増え、改めて日本の伝統文化とお茶の愉しみを見つめ直したい」
と語る後閑さん。
お茶を淹れる美しい所作を眺め、芳ばしい香りの湯気に包まれ、深く息を吸い込む。すると、旅の疲れがすっと解けていくよう。静かに感覚を研ぎ澄ますひとときは、心を静かに整える特別な時間となりました。
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一笑
石川県金沢市東山1-26-13
https://www.instagram.com/maruhachi_issho/
https://issho.kagaboucha.com/





ワインとの一期一会を楽しむ、まちの角打ち。
─ ワインショップbondo
旅の終盤は中央通りの裏路地に佇む「ワインショップ bondo」へ。明治期の建物を改装した空間で、お酒やドリンクをカジュアルな角打ちスタイルで楽しめるお店です。
店の奥のセラーにあるワインや日本酒は、品種や産地ではなく「今のシチュエーション」で選べる仕掛けが。POPはあえて裏向きにされているのがユニーク。その日の気分で自分にぴったりな一本との一期一会が待っています。
ノンアル派の後閑さんは、角打ちスペースで加賀産ぶどうの濃厚なジュースとチーズでまったり。たまたま居合わせた人や、店員さんとゆるやかにつながる時間を楽しみます。多くの人と出会えたこの旅のハイライトを思い返しながら、心地よい余韻を味わいました。
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ワインショップbondo
石川県金沢市中央通町8−5
https://www.instagram.com/bondo_kanazawa/
加賀百万石の歴史に触れる場所、伝統と洗練された美意識が息づく手仕事、そして心を潤す豊かな自然。どこを切り取っても美しい表情に出会えるまち、金沢。
時の流れの中で育まれてきた新旧のカルチャーと、そこに暮らす人々との温かい出会いに触れられることで心身を整えてくれるこの地は、「また戻ってきたい」と思わせてくれる、尽きない魅力に満ちています。
Directed by PAPERSKY
