土地に古くから息づく「よきもの」と、現代の感性から生まれた「いいもの」。
UDS HOTELSが大切にしてきた、まちの歴史や文化を紐解きながらを歩いてみる。すると、まちの新しい表情が見えてくるかもしれません。
那覇のまちなかで、都市のリズムとリゾートの安らぎが同居するホテル「HOTEL STRATA NAHA」を中心に、時代を超えて文化をつむいできた場所や、土地への敬意をもって新たな個性を育んでいる場所まで。まちが紡いできた時間のあわいを歩き、まだ知らない新たな土地の魅力を探しに出かけましょう。

歴史と風土が培ってきた文化を抱きながら、現代都市の暮らしと豊かな自然が心地よく溶け合うまち、那覇。
今回このまちで旅を共にするのは、イラストレーターのオカタオカさんです。出身地・鹿児島を拠点に、動物や植物などをモチーフにしたユーモア溢れる数々の作品を生み出しています。活発な都市の空気と、歴史と自然が融合して生まれる那覇らしいゆったりとした時間。その対照的な視点は、オカさんにどのようなインスピレーションを届けてくれるのでしょうか。HOTEL STRATA NAHAを起点に、那覇の時をめぐる旅をしてもらいました。

オカタオカ
/ イラストレーター
桑沢デザイン研究所卒業。鹿児島を拠点に、書籍、アパレル、広告など幅広い媒体にイラストレーションを提供するほか、ペインティングに加え、セラミックやウッドカットなど多様な手法で制作を行っている。 近年は、鹿児島発のカーライフブランド〈HIGHWAY/南国灰道倶楽部〉を立ち上げるなど、その活動は多岐にわたる。2024年には音楽をテーマにした作品集『WALL OF SOUND』(ELVIS PRESS刊)を刊行。車と犬が好き。
Day 1.
カルチャー







思わず時間を忘れて浸りたくなる、文化芸術の発信地。
─ 桜坂劇場
国際通りの裏手、ノスタルジックな空気が流れる桜坂。
この地で1952年創業の芝居小屋にルーツを持ち、閉業を余儀なくされながらも、映画監督・中江裕司さんを中心に復活を果たしたのが「桜坂劇場」です。那覇のまちから文化芸術の灯火を現代へとつなぐ場所として愛されています。
館内には、選び抜かれた名作を上映するスクリーンほか、ふらっと立ち寄れるカフェ、誰かの手から受け継がれてきた古本やCDが並ぶショップが同居しています。2階へ上がると、沖縄の風土が生んだ美しい民藝作品にも出会えます。「劇場」という枠を超え、多様な表現が集まるこの空間では、沖縄の昔と今を結ぶ“新しい劇場のかたち”に触れられます。







「飲む」でモノ・人・コトが行き交い、つながる店。
─ LIQUID THE STORE
クリエイティブディレクターの村上純司さんが手がける「LIQUID THE STORE」。多様な人が集う沖縄で「飲む」という文化を通じて、そこから生まれる豊かな時間や交流をさまざまなあり方で分かち合える店です。
お酒は飲めないけれど、アルコール飲料のイラストデザインも手掛けているというオカさん。壁に並ぶカラフルなボトルや、美しい器をじっくりと手に取り、村上さんの語るものづくりの物語に耳を傾けます。
「鹿児島では焼酎が身近な存在。さまざまなストーリーを持ったお酒は、パッケージも凝っていて、見ているだけでも奥深さを感じられます」とオカさん。
お酒を飲める・飲めないの垣根を超えて、ものづくりの物語を味わい、人と語らう。村上さんが店に込めた「飲む」で広がる豊かさを、じんわりと受け取る時間となりました。
食事







ずっと変わらない、市民の甘い癒し処。
─千日
南国沖縄で、古くから愛され続ける定番のひんやりスイーツ「ぜんざい」。
「氷」の文字が揺れるレトロな佇まいの喫茶店「千日」は、70年以上にわたり、創業当時の味を提供し続けているお店です。ガラスのどんぶりにこんもりと盛られた氷をそっと崩すと、むっちり甘く煮込まれた金時豆が姿を現します。
扇風機から吹く心地よい風を受けながら、まずはひと口。
「うわ、ふわふわだ」。
オカさんの口からも驚きがこぼれます。スッと消えていく氷の冷たさと、金時豆のやさしい甘さが、ほてった身体にじんわりと染み込んでいきます。仕事の合間のサラリーマンも、おじぃもおばぁも、学生も。時代が変わっても色褪せない癒しを求めて、今日も多くの人が足を運びます。
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千日
沖縄県那覇市久米1-7-14






ヒップなまちの開放感の中で味わう、本格メキシカンタコス。
─ Somos TACOS
カフェや古着屋が並び、沖縄の新たなカルチャースポットとして注目が集まる浮島通り。その一角にあるのが、タコスバー「somos TACOS」です。
ここでは沖縄独自のタコスとは一線を画す、メキシカンタコスをスタンディングで味わえます。皮から具材まで手づくりの自家製タコスは、オーダーが入ってから仕上げるこだわり。
オカさんの大ファンだという店主の打井睦人さん。そしてオカさんも、メキシコ旅の体験から作品を制作したことがあるほどのメキシコ好き。カウンターを挟んで、愉快な会話が広がります。沖縄の空の下、メキシコの開放的な空気にも似た、気取らずゆったりとした時間が流れているようでした。







HOTEL STRATA NAHA
この旅の拠点となったのは、ゆいレール「美栄橋駅」の目の前に位置する「HOTEL STRATA NAHA」です。利便性高いまちの中心地にありながら、緑豊かな自然とおだやかなプールが広がる、穏やかな都市型リゾートホテル。初日のまち歩きを終えて、部屋でのんびりと過ごすオカさんは、客室のメモに旅で出会った景色を描き残します。
ひと息ついたら、文庫本を手にプールサイドへ。木々が風にそよぐ音、キラキラと光る水面に癒されながら、ゆっくりとした時間を過ごします。
翌朝は、入口のシーサーにお別れの挨拶をして、再びまち歩きへと出発です。
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沖縄県那覇市牧志1-19-8
https://www.uds-hotels.com/strata-naha/
https://www.instagram.com/strata_naha/
Day 2.

アート







歴史と伝統が息づくまちで触れる、ものづくりの美しさと楽しさ。
─ 首里染織館suikara
歴史情緒に包まれる首里のまちで生まれた伝統工芸「首里織」や「琉球びんがた」を五感で体験できる「首里染織館suikara」。
沖縄の美しい自然を鮮やかな色彩で表現する、琉球びんがたの「色差し」に挑戦。500年以上受け継がれてきた技法を職人さんから教わり、筆で丁寧に染めていきます。
「色の組み合わせが決まっているのが、想像以上に悩ましい。頑張ります」
と、じっくり集中して筆を動かすオカさん。
1時間ほどかけて染めたトートバッグは、後日自宅で糊を洗い落として完成します。職人さんの美しい手技に触れ、自らの手で歴史をなぞる。こうして出来上がった世界にひとつだけのバッグは、旅の思い出とともに、伝統工芸との距離をぐっと縮めてくれます。
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首里染織館suikara
沖縄県那覇市首里当蔵町2-16
https://suikara.ryukyu/





自然とアートが共存する、日常の延長線上にある美術館。
─南城美術館
最後は南部のまちへ。
琉球王国の聖地『斎場御嶽』の杜に囲まれた「南城美術館」を訪れました。
かつての学舎を利用して2021年に生まれた自然とアートが調和する美術館です。校舎の内装を活かした展示や自然に溶けこむ屋外作品など、暮らしの延長線上にあるアートを楽しむことができます。
ユニークなクマの立体作品の前で、副館長の金元根さんから制作エピソードに聞き入るオカさん。その表情には、アーティストとしての好奇心が浮かんでいました。鳥のさえずりや木々の間を抜ける風の音、青く広がる大きな空。心がすっと解かれるような、雄大な自然とアートが共存するこの場所で、那覇をめぐる今回の旅を締めくくります。
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南城美術館
沖縄県南城市知念安座真865
https://www.instagram.com/nanjo_art_museum/
時代の流れで変わっていくまちの中にも、個性に富んだ新しいカルチャーや、何百年と守られ続けてきた伝統、そのすぐ隣で今も育まれている南国の自然が、心地よく共存しているまち、那覇。いつものリゾート気分な沖縄だけでなく、「まだ知らなかった」を見つけてゆっくりと歩く旅は、那覇の古くも新しい表情を教えてくれたようでした。
Directed by PAPERSKY